令和3年  如月
春彼岸に寄せて
           花井山 大洞院 三十一世住職 櫻井大文
 「一病息災」、全く病気をしない人より持病を一つくらい抱えている人の方が健康に気を遣い長生きするとの意味です。
 普段の生活が当たり前のように幸せで平穏なのは良いのですが、そこを客観的に見ることも大切と思います。

 坐禅会で自分を見直しながら坐るとき、「今生きている事のありがたさ・今日も幸せな一日であるように」と願う心を感じます。
 私たちは、コロナ禍を命に係わる病として気を付けなければなりません。今は色々なことが変わりつつあります。学校・職場・近所・サークルで、今まで普通にできたことができなくなり、新しい形で行うように進化しています。出来なくなる事より、どのようにしたらできるのかを考える事が大切です。大洞院は、葬儀やお寺での回忌法要などを、安全にできるように注意しながら運営しています。

 「無病息災」という言葉があります。これはお正月のご祈祷の際、祈願としてお経の終わりに読みます。「病気にならないで健康でいましょう」とう願いです。私たちの周りに不幸がないのが一番です。しかし、常に幸せであると感じられることこそが幸せなのではないでしょうか。お寺にお参りして、ご先祖様に「今日も幸せでありますように、お守りください」と手を合わせてください。あなたの思いは必ず通じます。