令和3年  新年
新年を迎えるにあたって
           花井山 大洞院 三十一世住職 櫻井大文

新年明けましておめでとうございます。

 今現在も続くコロナウィルスの影響により忍耐の日々が続いています。大洞院でも、「今年は実家に帰らず家で静かに過ごそう」「今年は子供家族に帰省しなくていいよと伝えたのです」などの話を聞きます。本来ならば実家に帰り元気な家族の顔を見せて、ご仏壇に手を合わせ、楽しく新年を迎えるのですが今年は少し寂しいようですね。
 迎えた新年は、良い年にしたいです。そのためにも、大洞院では感染症予防対策を行い、例年通り法要をしていきます。本堂内に気楽に入室していただきたいところですが、座席間を広げ椅子の数を減らしていますのでご了承ください。
 般若心経は、わずか262文字のお経です。新年の祈祷・葬式・回忌法要の時にお唱えいたします。「般若」とは「仏の悟りを得る真実の智慧」の意味です。一切は空なるものとお経の中にあります。何も無い処から生まれた私たちの命は、想念や煩悩に苦しめられてしまうことがあります。普段の生活の中で気持ちが晴れない時もあると思います。
 般若心経を唱え、写経をし、般若の智慧が私たちの周りに常にあることに気付いてください。気付けば心をリセットされるでしょう。
 ぜひ、お寺の本堂に坐し、悟りを体感してください。きっと気持ちが晴れ幸せになります。